板留温泉(黒石温泉郷)
板留由来(浅瀬石川アートの道モニュメント碑)
文人を偲ぶ津軽の名湯  石坂洋次郎 大和田建樹

 板留温泉のある黒石市の山形地区は中野の不動堂と紅葉山、温湯・板留・落合などを中心にして、古来から浅瀬石川に沿う温泉と景勝地として津軽中に知られていました。板留温泉は温湯温泉と共に歴史が古く天文年間(1532〜1555)の『津軽郡中名字』にすでに「板留」が記載されてます。
浅瀬石川をはさみ落合温泉と向かい合っており、宿から見渡す景色もよく静かでゆったりとした温泉地です。近くにはもみじの名所中野もみじ山等があります。

 寛永年中(1624〜40)に黒石に配流中の公家、花山院忠長が板留と名づけたという伝承がある。元禄四年(1691)の『黒石御絵図』に「板留 出湯場」と記入があり、『津軽道中譚』には板留は黒石の御領なり。前に沖浦川の急流あり。川に添うて上中下三ケ所に温泉あり。眼病に効あり。」と記載されてます。(黒石市史より)
山形岳泉筆「蛾虫坂より眺望 板留村之図」 手前に蛾虫坂を通る人
絵の中央に現在の板留温泉が描かれてます。左の大きな山は田代山。
黒石市史より( 挿絵は津軽書房発行「ふるさとのあゆみ黒石」掲載 )
黒石温泉郷・板留温泉