「津軽こけし工人会」の中で一番の新米です。もともとは大工だったのですが、足に怪我をしてしまいまして。兄(阿保六知秀)が、それならこけし作りの手伝いに来ないかと言ってくれたのが、31か2の頃ですから遅いスタートです。最初は、本当に手伝いのつもりだったんですけど、気がついたら兄にしっかり教え込まれていました。
 初めの頃はずいぶん変なものも作ったりしましたが、自然に兄の型になってきましたね。ただ顔は意識して変えています。兄の描くこけしは目が細くてやさしい顔立ち、私のはちょっと愛嬌があるかな。これからも兄弟二人、助け合ってこけし作りに励みたいと思っています。。
津軽こけし工人会編 「やさしさの匠」より(平成6年刊行)
津軽の伝統こけし・温湯こけし


        


津軽黒石四季彩たより